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【翻訳】健康な大地、健康な大気:地球の土壌の再炭素化

2016年05月18日
csij 【203. 市民研通信】

健康な大地、健康な大気:地球の土壌の再炭素化
Nancy Averett

翻訳:五島綾子、五島廉輔、上田昌文

原題:Healthy Ground、 Healthy Atmosphere: Recarbonizing the Earth's Soils

『環境健康展望』124巻2号A30、2016年2月
Environ Health Perspect, volume 124, issue 2, A30, February 2016

PDFはこちらから→csijnewsletter_035_201605_goto_03.pdf

(著者について:Nancy Averettはシンシナティ在住で科学と環境について書いている。彼女の仕事はPacific Standard、Audubon、Discover、E/The Environmental Magazineなどに発表されている。)

農業の夜明け以来、世界の土壌は何10億トンの炭素を大気中に失ってきた。研究者は、現在、地球の土壌を被覆作物、不耕起栽培、そしてバイオ炭で土壌を肥やす方法を用いて地球の土壌プールを再炭素化する方法に注目している。彼らの主なゴールの一つは気候変動を緩和することである。

輝く10月の朝にDavid Brandtはオハイオ州中央の彼の小麦畑の真ん中を踏みつけている。穀物は1カ月前に刈り取られていたが、露出した土はほんの1インチ(2.5cm)すらない。その代わりにクリムソンクローバー、トウジンキビ、オーストリアの冬のエンドウなど10種類以上の"被覆植物カクテル"が彼の地所に接する道路にまで伸びている。"これこそがここの冬なのだ"とBrandtは語り、"そして春がくると、私たちはまさにここにトウモロコシを植えるのだ"と。

Brandtは小麦、とうもろこし、大豆を育てるために1972年に600エーカーの農場を初めて借りて以来、彼の土壌を耕作したことはない。そしてBrandtは彼の農地の植物を成長と分解(腐敗)の様々なステージに保つことによって、年月を経て彼の土壌に炭素量を増やしていったとように思える。ある研究ではBrandtの土壌全体の全有機炭素量は、不耕起栽培をはじめて6年間後に10%に増加し、20年後には35%に、35年後には61%に増加したと推定された。(この推定の根拠となるデータはピアレヴューされたものではなかった。)全体的に見てBrandtの土壌に蓄えられ、あるいは貯留された炭素は推定で年間1ヘクタール当たり平均960kgであった。

このような構想で土壌科学者や気候研究者は炭素を土壌に大規模に戻すことが気候変動を和らげることに役に立つと信じている。世界の陸上の炭素蓄積量―土壌や植物材料を合わせた炭素量は大気中の炭素量より非常に多く、ある推定によると、大気中の7800億トンに対して土壌の最高の3.12 兆トンであるという。(人類が)農業を始める前は、地球上の土壌層にはもっと炭素があったはずで、推計550-780億トン多くあり、3 そして世界の植物バイオマスはまだ多くを保持していたが、その多くは土地の利用変化により失われてしまった。......

【続きは上記PDFファイルでお読みください】

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