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【翻訳】 深海へ―海底採掘に向けた慎重な段取り

2015年12月16日
csij 【203. 市民研通信】

深海へ―海底採掘に向けた慎重な段取り

チャールズ・W・シュミット(Charles W. Schmidt)

『環境健康展望』(Environmental Health Perspectives) 123巻9号(2015年9月)より
翻訳: 杉野 実(NPO法人市民科学研究室)

原題:Charles W. Schmidt
 "Going Deep: Cautious Steps toward Seabed Mining"
Environmental Health Perspectives VOLUME 123  ISSUE 9 SEPTEMBER 2015

pdfはこちらから→csijnewsletter_033_201512_sugino.pdf
原文pdfはこちらから→ehp.123-A234.alt.pdf

 海底は、たとえばこのタケサンゴ(Isidella tentactum)のようなつい最近発見されたものをふくむ、豊富な生物種の故郷である。海底鉱業は地上での採掘よりも生態系への打撃が少ないと、その支持者らは主張する。だが海底鉱業は深海生態系を圧倒し、海洋の健康にも影響しうると、懸念する研究者もいる。

 深海はかつて、不毛で生命のないものとされていた。今日では、もっとも深い海でさえも生物であふれていて、そのなかのあるものは、生命そのものが地球に出現してからほとんどかわっていないということが、わかっている。深海はまた、世界の温度を調整し、炭素を蓄積し、かぞえきれぬ生物種に住居を提供し、海洋食物連鎖のために栄養分を循環させるなどして、地球生物圏にとって重要なものにもなっている。

 汚染・商業的漁獲・石油ガス開発などにより圧迫されている、この冷たく暗い水域はいまや、鉱業という次なる挑戦にもさらされている。地上の鉱物資源がへっているいま、海底は新しく大きな未開発の領域を鉱業に提供しており、銅・亜鉛・マンガンその他の貴重な鉱物資源を、企業は急速に海底からほりだそうとしている。

 科学者・規制庁および鉱業会社は、責任ある海底鉱業の戦略的枠組みをつくるために、提携しようとしている。デューク大学の海洋研究所長で、同大学の海洋保全科学部長でもあるシンディ・ファン・ドーバー氏は、海底鉱業は不可避であり、それははげみになる課題でもあるという。
「環境に関してはさまざまな協約がなされてきました。100年後、人々は過去をふりかえり、私たちが権利をえたのかと問うでしょう。権利をえることを、保証せねばなりません。」

【続きは上記PDFファイルでお読みください】

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