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国際環境NGO FoE(「地球の友」)の警告と最近の研究成果から

2014年10月31日
csij 【203. 市民研通信】

国際環境NGO FoE(「地球の友」)の警告と最近の研究成果から

1) 抗菌グッズの氾濫 / 反乱とナノシルバーの脅威
2) ナノ食品 / 農業の規制を強く勧告

翻訳&解題 : 小林 剛

 Takeshi KOBAYASHI, M.D. 医学博士
 環境医学情報機構 
 東京理科大学ナノ粒子健康科学研究センター元客員教授
 カリフォルニア大学環境毒性学部元客員教授)

PDFファイルはこちらから→「抗菌グッズの氾濫 / 反乱とナノシルバーの脅威」

PDFファイルはこちらから→「ナノ食品 / 農業の規制を強く勧告」


1.ナノ抗菌剤に仕組まれた消費者囲い込み戦略

 企業は一般市民の過度の清潔志向につけこんで、バイキンへの恐怖心を煽り、生活用品をはじめ、あらゆる商品へのナノシルバー抗菌剤の利用拡大が止まらない(シカゴ・トリビューン紙)。ナノシルバーのコーティングや素材配合などのテクノロジーに、消費者は身近の日用品類の殆どを介して、否応なく、曝露されている。
 しかも、ナノマテリアルの表示が法定化されていないため、消費者自身はその曝露を知る術がなく、ナノシルバーの毒性知識へのアクセスも閉ざされている。本リポートは、そのような現状に対する抗議の「蟷螂の斧」による啓発である。ナノシルバー利用企業は、これを真摯に受け止め、政府による規制を待つことなく、「予防原則」に基づく自主規制措置を可及的速やかに取られることを強く要請する。

2.ナノシルバーのリスクに対する国際環境NGO FoEの健闘

 殺菌剤のナノシルバーが何故環境や人間に対して、究極的に有害なのか? 消費者自身の学習が必要である。この問題を最初に国際的に提起したのは、世界的に著名な国際環境NGO FoE(地球の友)である。彼らは、2009年、2011年と相次いで下記のリポートを発刊し、科学的データに基づき、粘り強くナノシルバーの使用制限を主張してきた。

(1)「ナノシルバー抗菌剤:その強力な殺菌作用は公衆衛生への脅威」
FoE Australia and FoE United States, 2009.
要旨:水生・陸生生物・哺乳類に毒性を明示し、下水汚泥による生態系破壊と食物連鎖上位者へ波及し、遂には人間の食物汚染の誘発などを警告。

(2)「ナノシルバー抗菌剤:政策の失敗は公衆衛生にリスクを招く。FoE Australia, 2011.
要旨:無差別殺菌による抗生物質耐性菌の誘発と、入院患者の死亡増加(米国で10万人、欧州で15万人)と、喘息やアレルギー疾患多発(米国で全国民の54%、全家庭の半数以上から6種類のアレルゲンを検出)との関連を警告。(参考資料)
 なお、国際環境NGO のFoEは「ナノ食品」の規制についても、既報の通り、先駆的な警告により国際的に大きく貢献し、その草の根からの活動は高く評価されている。


【続きは上記PDFファイルにて】

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