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BEIRⅦ報告書 【翻訳】 一般向けの概要

2006年07月12日
csij 【105. 低線量被曝】

一般向けの概要

はじめに

 低線量電離放射線の健康影響を理解することは重要である。X線やガンマ線等 の電離放射線は、分子から電子をはじき出すのに十分なエネルギーを持っている放射線と定義される。はじき出された電子がその後、人間の細胞を傷つける。放射線による健康影響を理解する上での1つの課題は、人工的な放射線の影響を自然に発生する放射線の影響と区別する一般的な特性がないことである。さらに放射線によるがんと他の原因でできたがんの区別がつかないことが低線量放射線の影響を特徴づけるのを困難にしている。
 これらの課題にもかかわらず、この問題についてかなりたくさんよく理解されていることがある。とりわけ、高線量電離放射線に被曝すると病気になったり死に至るのには実質的に確かな証拠がある。また、がんだけではなく、妊娠中に被曝した母親の子どもが高線量電離放射線によって精神的遅滞になることは、科学者の間では以前からよく知られている。最近では、原子爆弾による生存者のデータから、高線量はまた、心疾患やぶらぶら病脳卒中といった他の健康影響にも関わることが示唆されている。
 電離放射線は健康に対する脅威なので、広範囲にわたって研究されてきた。この報告書は米科学アカデミーからの電離放射線の生物学的影響(BEIR)報告と呼ばれる放射線の健康影響に関わる出版物のシリーズの7本目である。このBEIR Ⅶ報告は、低線量のエネルギー付与(LET)電離放射線による健康影響に着目している。低LET放射線は、高LET放射線よりも放射線の通り道に沿って細胞に与えるエネルギーが小さいので、放射線軌跡ごとの破壊力が弱いと考えられている。この報告書の主題である低LET放射線の例としてX線やγ線(ガンマ線)がある。関連する健康影響にはがん、遺伝性の病気、そして心疾患のようなその他の影響がある。

 この概要では以下について記述する:
・どのように電離放射線が発見されたか
・どのように電離放射線は検出されるか
・放射線量を表すのに使われる単位
・低線量電離放射線が意味すること
・自然「バックグラウンド」放射線による被曝
・公衆の被曝に対する人工放射線の寄与
・どのような場合に人々がバックグラウンド・レベルを上回る電離放射線に被曝をするかを説明するシナリオ
・がんや遺伝性疾患等、健康への悪影響の証拠
・BEIR Ⅶリスクモデル
・当委員会がレヴューした研究組織
・このBEIR Ⅶ報告で使われるモデルから予想されるよりも低線量放射線が事実上危険なのだ、あるいは危険ではない、という見解を当委員会が採用しない理由
・委員会の結論

どのように電離放射線が発見されたか

 低線量電離放射線は見えないし、感じることもできないので、人々が常に放射線に被曝していることは必ずしも明白ではない。科学者は1890年代から電離放射線の存在を検知し始めた 。1895年、W.C.レントゲン(Wilhelm Conrad Roentgen)が紙でくるまれたほぼ真空のガラス管の中で発生する放電を研究していた。真空管の中で発生した自由電子は、当時、陰極線と呼ばれ、それ自体も放射線の一形態であった。レントゲンは電子が発生しているとき、テーブルの近くの蛍光板が光り始めたのに気づいた。レントゲンは陰極線管からの見えない放射物が蛍光板を光らせていることを理論づけた。そして、彼はこれらの見えない放射物をX線と命名した。放電による電子はそれ自体が他の形態の放射線、X線を作り出す。次の有名な発見がなされたのは、H.ベクレル(Henri Becquerel)が引き出しの中のウラン鉱石と一緒にしまっていた露光させていない感光板がくもっていることに気づいたときである。彼は感光板がくもっているのはウラン原子や崩壊生成物から発生している目に見えない放射物によるのだと結論づけた。これはウランから出ている自然に発生した放射線であることがわかった。キュリー夫妻(Marie and Pierre Curie)はベクレルの研究所でウラン鉱石からラジウムを精製していた。その後数年の間に、中性子、陽子、他の粒子等、多くの形態の放射線が発見された。 このようにして、1890年代の数年の期間に人工的及び自然に発生する放射線が発見された。
 レントゲンによるX線の発見は、人体の構造の画像を得たり、治療をしたりするのに使われるX線装置の発明につながった。高線量放射線の被曝による健康への悪影響がこれらの初期の発見からまもなく明らかになった。放射線作業者に対する高線量放射線は皮膚を赤くし(紅斑)、これは放射線被曝のおおよその目安として「皮膚紅斑線量」と呼ばれた。たいへん高い線量が使われ、皮膚紅斑線量のような原始的なドシメトリー(線量測定)しかなされず、さらにこれらの初期の装置の多くの防護が不十分であったので、患者および治療を施す人に高線量放射線被曝をもたらした。初期の放射線科医やその助手たちの手の慢性で治りにくい皮膚障害が進行すると、時として末端を切除することになった。
 そのような出来事は、高線量であびせられる放射線が健康に対し重大な結果を招くことを示す最初の徴候の一部であった。その後行われた最近の研究によれば、初期の放射線科医は他の医療従事者に比べて高い死亡率を示していた。この死亡率の増加は、最近の放射線従事者には見られない。おそらく、安全な状況に十分改善されたことによって、放射線科医のあびる線量がずっと小さくなったからだろう。
 高線量放射線被曝の後の健康影響の初期の兆候は、この「一般向け概要」に記録するには多すぎるが、よく引用される例を1つあげておく。1896年、トーマス・エジソンはタングステン酸カルシウムスクリーンでできた先細の箱と医者がX線画像を見ることのできる覗き窓でできたX 線透視装置を開発した。これらのX線の研究過程で、C.ダリー(Clarence Dally)というエジソンの助手の一人が悪化した皮膚病を発現し、がんに進行した。1904年、ダリーはその傷害によって死んだ。それはアメリカで人工放射線と関連するはじめての死だったかもしれない。エジソンは、「X線が私の助手のダリー氏に有害に影響した......」と気づいて、彼の全てのX線研究を止めた。今日、放射線は人間に対する潜在的な危険性が最も徹底的に研究され、ここ何年もの間、人間の健康を守るための努力の末に規制基準が厳しくなったものの1つである。

どのように電離放射線は検出されるか

電離放射線の検出はレントゲン、ベクレル、キュリーの時代以来、非常に進歩した。電離は、ガイガーカウンターや他の装置によって正確に検出できる。検出器の検出率がわかっていれば、放射線の位置を確定するだけでなく、そこにある放射線の量を測定することができる。さらに改善されて、検出器は放射線のエネルギースペクトルの「形」を評価して、それによって放射線の種類を特定することができる。

放射線量を表すのに使われる単位

 電離放射線はX線やガンマ線のような電磁波放射線の形態をとるか、あるいは陽子、中性子、アルファ粒子、ベータ粒子のような原子を構成する粒子の形態をとることがある。放射線の単位は混乱しやすい。放射線はたいていグレイ(Gy)やシーベルト(Sv)と呼ばれる線量単位で測られる。それらは、生物組織に与えられるエネルギーの量である。X線とγ線は低い線エネルギー付与(低LET)があると言われる。低LET放射線は細胞を通じて電離をまばらに発生させる。対して、高LET放射線はそれらが細胞を通過するときに単位長さあたりにより多くのエネルギーを付与し、単位長さあたりの破壊力がより高い。
BEIR Ⅶ報告は低LET放射線についてであるが、委員会は高LET放射線と低LET放射線源からの複合的な被曝から得られたいくつかの情報も考慮に入れている。高LET放射線や混ざった放射線(高LET放射線源と低LET放射線源からの放射線)はしばしばシーベルトとして知られる単位で表記される。低LET放射線の単位はシーベルトまたはグレイで与えられる。BEIR Ⅶ報告で使われている様々な線量単位のより完全な記述は、報告書の用語解説(グレイ、シーベルト、単位)と一般向け概要の前の「放射線量を表すための単位」の部分を見ること。

低線量電離放射線が意味すること

 この報告書で委員会は低LET放射線の0近傍から100 mSv(0.1 Sv)の範囲の線量を低線量と定義している。委員会は関連するデータが利用できる最も低い線量に重きを置いている。世界中の低LET放射線の自然源からのバックグラウンド被曝線量は年間約1 mSvである。


自然「バックグラウンド」放射線による被曝

 人類は土地や建築材料、空気、食料、宇宙やさらに、彼ら自身の身体の中にある元素からの自然「バックグラウンド」放射線に毎日さらされている。アメリカでは、自然「バックグラウンド」電離放射線に対する被曝の主要なものはラドンガスやそれらの崩壊生成物からくる。ラドンは色がついておらず、香りもない気体で大地から発散しており、その崩壊生成物とともに高LET放射線と低LET放射線を放つ。ラドンは換気の悪い地下室のような地下エリアに溜まると危険になりうる。先のBEIR報告の『電離放射線の生物学的影響Ⅵ』ではラドンの健康影響を報告した。そのため、これらの健康影響はこの報告書では議論していない。世界中の自然放射線源(高LETと低LET両方)による平均年間被曝線量は、一般的に1~10 mSvの範囲内で、現在の推定値で中央値2.4 mSvと考えられている 。この量の半分(年間1.2 mSv)はラドンとその崩壊生成物による。平均年間バックグラウンド被曝線量は平均ラドン線量の高さも手伝って、アメリカがわずかに高い(3.0 mSv)。ラドンの次に大きな割合を占めるのは宇宙線からの電離放射線被曝で、次いで地面の線源や身体「内部」からの放射がある。宇宙線は宇宙を通って到達する粒子である。これらの粒子の一部は太陽が源である。他は超新星と呼ばれる星の爆発によって届く。
 岩や土壌からの大地放射線の量は地理的に変化する。例えばアメリカでは、フロリダに住んでいる平均的な人が年間約2 mSv大地放射線の被曝を受ける一方、ワシントン州の北東に住んでいる人は年間17 mSvの被曝を受けている可能性がある 。この変化のほとんどは、ラドンレベルの違いによる。身体「内部」からの放射は食料、水、人体自体からの放射性同位体からである。食べることや飲むことからの被曝の一部は食料や飲み水の中に存在するウランやトリウム等の系列の放射性同位元素による 。食物連鎖を通じて移動する放射性同位元素の例は、全ての生き物に見出される物質、炭素14(14C)である。14Cは宇宙線が窒素原子と衝突すると作られる。14Cは酸素と結合し、二酸化炭素の気体を作る。植物は光合成によって二酸化炭素を吸収し、動物が植物を食べる。そうすると、14Cは食物連鎖の中で集積し、電離放射線による内部バックグラウンド線量に寄与する。
 これまで述べてきたように、低線量の低LET放射線の起こしうる健康影響がBEIR Ⅶ報告の焦点である。たくさんの放射線源の「複合」性により、低LETの自然バックグラウンド放射線のパーセンテージを正確に推定することは難しい。PS-1図では、世界中の自然「バックグラウンド」被曝を構成するおおよその源と高LET・低LETの放射線量の割合を示している。この図は地球上の全人口の被曝に対する高LET放射線の3つの自然源と低LET放射線の3つの自然源の寄与割合を示している。円グラフを分けた小さいほうの部分は年間のバックグラウンド被曝に対する低LET放射線源の寄与割合を表している。低LET放射線による世界人口の年間平均放射線被曝量の合計は、0.2 mSvから1.0 mSvの範囲にあると一般的に考えられ、中央値は現在0.9 mSvと推定されている。


high-LET: neutron component     low-LET: directly ionizing and photon
of cosmic radiation 4% component of cosmic radiation 12%
高LET:宇宙線の中性子成分 4%   低LET:宇宙線による直接電離と光子成分 12%
high-LET: ingestion 5%        low-LET: radiation exposure from the earth 20%
高LET:摂取 5%          低LET:大地からの放射線被曝 20%
high-LET: inhalation exposure due to radon 52%  low-LET: ingestion 7%
高LET:ラドンの吸入被曝 52%         低LET:摂取 7%
Worldwide background radiation 2.4 mSv/year
世界のバックグラウンド放射線 2.4 mSv/年

 図PS-1. 世界中の「バックグラウンド」放射線源。 上の円グラフは自然「バックグラウンド」放射線(低・高LET)の全ての源の世界中の百分率を示す。BEIR Ⅶ報告は、低LET放射線の健康影響を評価するので、低LET放射線被曝の3つの主要源の寄与割合を示すために円グラフの低LETの部分を分けた。

公衆の被曝に対する人工放射線の寄与

 自然「バックグラウンド」放射線に加えて、医療、研究、産業で使われるX線装置や放射性物質のような人工源の低・高LET放射線からも人々は被曝している。アメリカの人口に対する電離放射線被曝に関する1987年の研究 で、アメリカの集団被曝の82%は自然「バックグラウンド」放射線によるものであり、一方で、被曝の18%が人工源の寄与であると推定された。(図PS-2、円グラフの左下の部分を参照)

  Occupational 2% Fallout 2%
職業 2%      フォールアウト(放射性降下物) 2%
Man-made radiation 18%   Consumer Products 16% Nuclear Fuel Cycle 1%
人工放射線 18%        消費者製品 16%     核燃料サイクル 1%
Natural background radiation 82%  Nuclear Medicine 21%  Medial x rays 58%
自然バックグラウンド放射線 82%    核医学 21%     医療X線 58%

 図PS-2. 図の左下にある円グラフは、アメリカの集団被曝における自然「バックグラウンド」放射線(82%)に対する人工放射線源(18%)の寄与を示している。人工放射線源の中身は図の右上の円グラフに示す。

 図PS-2では、人工放射線の部分(図の右上にある円グラフ)がアメリカの集団に対する様々な種類の人工放射線の寄与割合を示している 。医療X線と核医学をあわせると、アメリカの人工放射線被曝の約79%になる。タバコや家庭給水、建築材料、それほどではないにせよ煙探知機、テレビ、パソコン画面のような消費者製品の成分を合計すると、16%になる。職業上の被曝、フォールアウト、核燃料サイクルは人工放射線の成分の5%以下である。バックグラウンドと人工放射線からの付加的な小さい量の被曝は、ジェット機による旅行(宇宙線による-1000マイル旅行するごとに0.01 mSvの付加)、石炭発電所の近くに住むこと(工場からの排出-0.0003 mSvの付加)、X線手荷物検査機のそばにいること(0.00002 mSvの付加)あるいは原子力発電所の50マイル以内に住むこと(0.00009mSvの付加)のような活動からくる 。
電離放射線に対する個人の被曝量が平均とは変わってくるにはいろいろな場合がある。電離放射線に対する被曝を増加させる要因には、(a)医療目的での放射線の使用増加、(b)職業上の放射線被曝、(c)タバコ製品の喫煙等がある 。放射線被曝を減らす要因には、(宇宙線のより少ない)低い高度に住むことや(ラドンのより少ない)建物の上の階で生活や仕事をすること等がある。

どのような場合に人々がバックグラウンド・レベルを上回る
電離放射線に被曝するかを説明するシナリオ

 本章では、どのような場合に人がバックグラウンド・レベルを越える電離放射線をあびるかを示すシナリオを3例挙げる。これは「一般向け要約」での説明のためであって、すべてを網羅するものではない。

全身スキャン

 自覚症状のない成人が疾病の初期徴候を見つけるためのスクリーニングとして、コンピュータ断層撮影(CT)による全身スキャンの使用が増えている。CT検査は従来の単純X線よりも高い線量を臓器にあてることになる 。それは、CTではスキャン装置が体の周りを回転して、X線による一連の断面写真を撮るからである。そのX線断面写真を集積してコンピュータが3次元画像を生成する。BrennerとElliston(2004)は、このような手段による放射線量とリスクを推定し、1回の全身スキャンでは平均実効線量12 mSvとした 。「その線量を比較してみると、例えば、典型的なマンモグラフィは実効線量0.13 mSvでCTの約100分の1になる」と書いている。BrennerとEllistonの計算では、45歳の成人が年間30回全身CT検査を受けるとした場合、生涯がん死リスクが1.9%(約50人に1人)だけ増えることになると推計される。同様に、60歳で年間15回全身CT検査を受けるとした場合には、220人に1人の生涯がん死リスク増と推計される。BrennerとEllistonが比較のため引用した全国人口統計によれば、「1999年生れのアメリカ人が生涯に交通事故で死ぬ見込みは77人に1人と推計される」 。全身スキャンに関してのさらなる情報は米国食品医薬品局のウェッブサイトで得られる 。

診断の手段として使われるCTスキャン
 病気やけがの症状がある成人にCTスキャンを使うことは広く容認され、CTスキャン使用はこの数十年で実質的に増加している。BEIR Ⅶ委員会は放射線防護の観点からCTスキャンを受けた人、特に子どものコホート群追跡調査をするように勧告する。さらに、委員会では心臓カテーテル挿入の際に診断用放射線被ばくをする幼児や肺の発達を見るためくり返しX線検査を受ける未熟児の調査を勧告する。

電離放射線近くでの作業者

 医療施設、鉱山採掘現場、核兵器施設で働く人々は放射線の職業被ばくから自分を防護する処置を取る必要がある。作業者が職業と関連して受けてもよいとされる最大線量には規制がある。一般的には全身に50 mSv/年、身体局部ではそれを上回る量が線量限度である。妊娠している作業者の線量限度は、妊娠が認められた場合にはより厳しくなる。実際には、ガイドラインで線量限度を合理的に達成可能なまで低く制限する必要がある。
 核作業者のデータの統合解析によって、それらの調査の感度を高め、低線量低LET放射線の長期影響を直接評価することができるようになる。しかし、感度を高めたとしても、この統合解析の結果は、低線量で低く換算したリスクから現在の放射線防護勧告が依拠するリスクの2倍にいたる確率の範囲に収まっていることに留意すべきである。

核実験で放射線被曝した退役軍人

 過去に多人数が人工放射線に被曝した例としては、第2次世界大戦以後の米国退役軍人の被曝がある。1945年から1962年まで約21万人の軍人・文民が地上核実験(この期間に200回の大気圏核実験が行われた)によって一定の距離で直接被曝した 。ネヴァダ、ニューメキシコ、太平洋で行われたこれらの実験は、核兵器が使われる可能性のある戦争で起こりうる条件に戦闘部隊を慣れさせることを一般的には意図していた。例えば、UPSHOT-KNOTHOLE作戦で行われた5回の大気圏核実験では、大隊中の個々の戦闘部隊が0.4 mSvから31 mSvにいたる低LETγ線をあびた。この被曝線量域は、被曝線量が最も低い戦闘部隊で胸部X線検査約5回分、被曝線量が最も高い戦闘部隊で被曝線量が最も低い戦闘部隊で約390回分に相当する(胸部X線検査1回0.08 mSvと仮定)。

がんや遺伝性疾患等、健康への悪影響の証拠

 電離放射線被曝後の健康への悪影響がどのようなメカニズムで起るかは完全にはわかっていない。電離放射線は人体の細胞内でDNAをはじめとする分子構造を変化させるだけのエネルギーを持っている。これらの分子変化はたいへん複雑なので、修復機構によって正しく修復されにくいことがある。しかし、そのようなほんの小さな一部の変化ががん等の健康影響につながると見られることがその証拠である。放射線誘発の変異が人体の生殖細胞(精子や卵子)に発生して遺伝性疾患につながると見ることもできる。後者のリスクは人間では観察できないくらい小さく、広島・長崎被爆者集団の包括的な調査でも観察されていない。
 電離放射線の健康影響を決定づけるため最も包括的に調査されたのは広島・長崎原爆の生存者である。その65%は低線量被曝(BEIR Ⅶ報告での低線量の定義では100 mSv以下)。100 mSvは、全線源からのバックグラウンドの世界の年平均線量2.4 mSvの約40倍、本報告書の主題である低LET放射線の世界のバックグラウンド線量の約100倍である。約100 mSvから4000 mSv(年平均バックグラウンド線量の約40倍から1600倍)で、日本の原爆生存者における過剰がんが観察されている。過剰がんとはその人口で予想されるがんを越えるがんの数である。子宮内被曝(妊娠期間中の胎児の被曝)の場合は、過剰がんは10 mSv程度の線量で観察される 。広島・長崎調査で過剰がんの発生した線量では、固形がんは一定の増加率で線量とともに増加し、線形関係を示す 。言い換えれば、被曝線量が増えるにしたがって、固形がんの発生が増える。
 低線量のリスク評価に関係したいくつかの重要な分野でこの十年に大きな進展があった。それらは、電離放射線に対する分子や細胞の応答について、また放射線被曝と健康への悪影響につながるような傷害との関係の本質について認識を深めるのに役立った。低線量の低LET放射線の健康影響に関する前回のBEIR報告以来、放射線が誘発する人間のがんについてさらに多くののデータが得られるようになり、それらのデータを本報告書で評価した。

BEIR Ⅶリスクモデル

がんリスク評価

 BEIR Ⅶ委員会の重要な役割は低線量の低LET電離放射線への被曝と健康への害ある影響との関係を評価するための「リスクモデル」を作ることであった。委員会は線形しきい値なしモデル(LNT)が電離放射線への低線量被曝と電離放射線に誘発される固形がん発生の関係を最も合理的に表現すると判断した。「一般向け要約」のこの章では、線形しきい値なしモデル、委員会が白血病に適用した線形-二次モデル、しきい値ありの仮説的線形モデルに言及する。BEIR Ⅶリスクモデルの結果となる一例として、全人口中のがんの頻度を黒丸印で表し、BEIR Ⅶリスクモデルを使って推定した放射線被曝による発がん数を星印で表した。次に本章では、原爆生存者の子どもにおける遺伝的な悪影響の証拠がないことが本報告書の倍加線量法で評価した遺伝的リスクといかに一致するかを説明する。
 平均の年間バックグラウンド線量の40倍(100 mSv)以下では、統計的な制約から人間のがんリスクを評価することは難しい。生物学的なデータの包括的な評価から委員会はリスクは低線量でもしきい値なしの線形を示し、どんなに小さい線量でも人間のリスクを少しは増やすと結論した。この仮定を「線形しきい値なし」(LNT)モデル(図PS-3参照)と呼ぶ。

Radiation-related cancer risk  Linear No-Threshold (high dose rate)
放射線関連がんリスク      線形しきい値なし(高線量率)
Threshold Linear No-Threshold (low dose rate)
しきい値            線形しきい値なし(高線量率)
Dose Linear-Quadratic Model
線量              線形-二次モデル
Linear Model with a Threshold
                しきい値あり線形モデル

 図PS-3. 委員会では線形しきい値なし(LNT)モデルが計算上の出発点としても便利だと考えている。実際のリスク評価はこの単純化したモデルをさらに改良するため、線量-線量率効果係数(DDREF)を使って掛け算調整をしてリスクを低く換算する。それは大雑把に「線形しきい値なし(低線量率)」と名付けた直線に相当し、線形-二次モデルの原点での傾きになる。直接に線形-二次モデルを使うのもよいが、直線モデルへのDDREF調整のほうが、歴史的に先行して計算上も単純なモデルとよく合う。今関心のある低線量域では両者に実質的なちがいはまったくない。この図はBrennerらの発行物からの改変である 。

 BEIR Ⅶ委員会は、低線量の低LET放射線への人間の被験者の被曝に関して委員会としては最良のリスク評価を行い、第12章に載せた。本報告書のデータに基づくリスクモデルが放射線被曝のリスクを評価するのにどのように使われるのか、その一例を図PS-4に図示している。この例では、1人あたり0.1Svで予想されるがんリスクを計算している。このリスクは性と年齢に依存し、女性や低年齢で被曝した人では高くなる。平均では性と年齢の構成が米国の全人口と同じであると仮定すると、BEIR Ⅶ生涯リスクモデルでは0.1Svの線量により100人中約1人にがん(固形がんか白血病)が発生すると予想でき、一方、他の原因では100人中約42人に固形がんや白血病が発生すると予想される。線量が低ければそれに比例してリスクは低くなる。例えば、0.01 Svの被曝では1000人に約1人ががんになると予想される。別の例示としては、低LETの自然「バックグラウンド」放射線(ラドン等の高LET放射線を除く)の生涯(70年)被曝で100人中約1人にがんが発生することになる。リスクモデルをつくるのに使ったデータが限られているので、リスク評価は不確定で2、3倍大きいか、2、3分の1小さい評価も排除できない。
         

 図PS-4. 生涯では100人に約42人(黒丸)が放射線と関係のない原因によるがんと診断されるだろう 。本報告の計算では100人に1人のがん(星印)が低LET放射線0.1 Sv1回の被曝によるものであろう。

がん以外の健康影響

 がんに加えて、放射線被曝ががん以外の疾患、特に心臓血管の疾患のリスクも増やすことが治療用の高線量に被曝した人やそれよりは低い線量の原爆生存者において示されている。しかし、低線量で非がん疾患のリスクが増加する直接の証拠がなく、リスクがあるとしてもリスクを定量化するのに適当なデータはない。放射線被曝は良性腫瘍のリスクも増やすことが示されているが、やはりそのリスクを定量化するのに適当なデータはない。

電離放射線に被曝した親の子どもにおけるリスク評価

 自然に発生する遺伝的疾患は実質的に全人口における病気や死の数を左右する。このような疾患は生殖細胞(精子と卵子)の中の遺伝物質(DNA)に起きる変異の結果として起き、遺伝性疾患(すなわち子孫や次の世代に伝わりうる)である。その中には嚢胞性繊維症のように遺伝のパターンが単純で予想可能な遺伝性疾患(稀ではあるが)と糖尿病のように複雑なパターン(こちらはよくある)の疾患がある。後者の疾患は複数の遺伝的要因と環境要因の相互作用で発生する。
 20世紀初めには電離放射線がショウジョウバエの生殖細胞に変異を起こすことが示されていた。その発見はマウス等の多くの生物でも示され、放射線が変異原(体細胞に変異を起こす要因)であり、人間も例外ではありえないという事実が確立した。その結果、人間集団の電離放射線への被曝が遺伝的疾患の頻度を増やす懸念が起きた。この懸念は第2次世界大戦での広島・長崎への原爆投下後、注目されだした。原爆生存者の子どもにおける放射線の悪影響を調べる拡大研究プログラムがすぐに始まった。マウスをはじめとする研究室で育つほ乳類での研究も世界中の様々な研究機関で始まった。
 日本で行われた初期の人間の遺伝調査の目的は、原爆生存者の子どもにおける悪影響を知る「直接的な」手段を得ることであった。使われた指標には、悪い妊娠結果(すなわち死産、生後1ヶ月以内の新生児死亡、先天異常)、追跡期間約26年にわたる新生児の死亡、子どもの発育および発達、染色体異常、特定の変異型がある。特定の遺伝疾患は、調査開始当時は十分に知られていなかったので、リスクの指標としては使われなかった。
 マウス実験の「当初の」目的は、異なった線量、線質、方法での放射線照射による変異頻度への影響を調べること、また、放射線誘導変異への応答が両性の生殖細胞の各段階で異なる程度を調べることであった。しかし、人間の放射線誘導変異に関するデータが不足し、放射線防護に適した測定を行うには遺伝リスクの定量的評価がどうしても必要であることから、人間の遺伝リスクの間接的な推定のためにマウスのデータを使う必要があった。
 過去のBEIR報告と同様に、「倍加線量法」という方法を、自然発生遺伝疾患を枠組みとして、放射線に被曝した人の子どもにおける誘導遺伝疾患のリスクを推定するために使っている。倍加線量は、「1世代」で自然に発生する変異と同じ数の変異を起こすのに必要な放射線の量として定義されている。倍加線量は「変異率」の割合で表される。遺伝子一組における平均の自然誘導変異率の割合として計算される。DDが大きいと相対変異リスクは小さくなり、倍加線量が小さいと相対変異リスクは大きくなる。本報告で使うDDは1 Sv(1 Gy) で、疾患発生遺伝子の自然変異率に関する人間のデータと誘導変異率に関するマウスのデータから導かれる 。それゆえ、1世代100万人に3つの変異が自然発生するならば、100万人の一人一人が1 Svの電離放射線をあびたとき1世代あたり6つの変異が起き、6つの変異のうち3つの変異は放射線被曝によることになる。
 日本で遺伝調査が始まってから40年以上が経過した。1990年にはその研究の最終結果が公刊された。この間にその時々で公刊された今までの報告と同じく、被曝した原爆生存者の子どもには統計的に有意な悪影響はなく、生存者の受けた比較的低い線量(約400 mSv以下の大きさ)では上述した指標で測っても遺伝リスクはたいへん小さいことが示された。一方で、がん治療のため高線量の放射線をあびた人の子どもについてのほとんどが小規模の調査でも遺伝疾患頻度の検出可能な増加はなかった。
 この10年間で、自然発生する遺伝疾患とマウスを含む実験組織の放射線誘導変異における分子的な特性と機序に関する理解が大きく前進した。この前進が自然変異と自然発生する遺伝疾患との関係を明らかにし、誘導変異と疾患の関係についての推論に確かな科学的基礎をもたらした。本報告で示すリスク評価はこれらすべての前進を組み込んでいる。低線量または慢性の低LET照射では、一般の遺伝疾患の頻度に比べて遺伝リスクはたいへん小さい。さらにそれは、被曝した原爆生存者の子ども約30,000人に基づく日本の調査で有意な悪影響が見られないことと一致する。換言して、BEIR Ⅶ評価によれば、約30,000人の子ども(広島・長崎で調べられた子どもの数)では遺伝的な悪影響の過剰は見られないだろうと言える。遺伝リスクが低い理由の一つは、胎児の発生や生育に適した遺伝的変化だけが新生児において残るからであろう。

当委員会がレビューした研究組織

 委員会のメンバー一同は、BEIR Ⅶで示された結論が、委員会が発表している「公式見解」に関連する文献、すなわちピュアレビューを経た刊行論文を徹底的にレビューして得られたものだと認めていただけるよう、努力した。とりわけ、低線量被曝に関連するすべての疫学データ(人口集団における疾病の研究から得られたデータ)の包括的なレビューを請け負ったスタッフたちは尽力した。さらに委員会は健康影響を理解しそのメカニズムをモデル化するのに重要だと思われる生物学上の情報をレビューする必要もあった。関連する文献や図表等をレビューすることに加えて、委員会に送られてきた郵便、書籍、電子メール等にも目配りした。広島・長崎の被爆者を生涯追跡するコホート研究から得られたがんの発症率と死亡率に関するデータは、線量推定のやり方を改良した上で使用した。医療被曝、職業被曝ならびに環境中の放射線による被曝に関する研究から得られた放射線リスクについても考慮した。乳がんならびに甲状腺がんのモデルは医学研究から直接引用したものである。ワシントンDCやカリフォルニア州アーヴァインで公開セッションの会合を開いてさらに情報を補強した。これらの会合で出された疑問や意見は委員のメンバーがこの報告書を執筆する際に考慮した。

LNTモデルから推計される以上に低線量は危険なのだ、という見解を
当委員会が採用しない理由

 我々がレビューした文献には低線量被曝の危険はLNTモデルが示唆するより大きいのだと論じるものがあった。BEIR Ⅶの委員会は、放射線の健康影響研究の全般を考慮するとこの見解は支持できないと考えた。要点を述べると、被曝する線量が大きくなればなるほどリスクも増大するし、線量が小さくなればなるほど健康に対する有害な影響は小さくなる。この結論が成り立つ理由は直観的にいくつか想像してみることができる。まず第一に、たった一つの電離放射線の軌跡でさえ細胞に損傷をもたらす可能性がある。しかしながらその一つが細胞核のDNAを貫通する場合と、もし仮に10個、100個あるいは千個なりがそのDNAを通り抜ける場合を比べるなら、やはりその効果は個数に比例して強弱が生じるだろう。細胞のDNAとの物理的な接触を通して放射線の効果が生じると考えるなら、その効果は低い線量において高くなることがあると想定する理由はないのである。
 生物学の新しい知見では、放射線の軌跡が直接細胞を通過しなくても細胞に影響が出ることが示唆されている。放射線に叩かれた細胞が化学物質の信号や他の方法で別の叩かれていない細胞とコミュニケーションをとるのだと考えている研究者もいる。この説を受けて、放射線に叩かれていない細胞が身体の中に残る低線量の被曝においても、「バイスタンダー(すぐ横にいる)」細胞がダメージを受けて、高線量被曝において観察された結果から外挿できる効果よりも大きな効果を生じてしまうのだ、と考える者もいる。それとは逆に、「バイスタンダー」効果によってもたらされた細胞死のせいで、がんのリスクにさらされた細胞集団の中の細胞数が減少し、結果的にがんのリスクが低減すると考える者もいる。この問題に関してはさらに研究をすすめることが必要ではあるが、現時点においていわゆる「バイスタンダー」効果によって被曝した人間の健康に結局どれほどの正もしくは負の効果が生じるかは明確になっていない。
 要約すると、放射線の健康影響の評価に関連する研究を幅広く見渡してみるなら、低LET放射線がもたらすリスクは LNTモデルから予想されるリスクより決して大きくはないという結論に落ち着かざるを得ない、と言えるだろう。

LNTモデルから推計されるほどには低線量は危険ではない、という見解を
当委員会が採用しない理由

 前節で述べたこととは対照的に、LNTモデルは低線量放射線の健康影響を過大に考えているという見解も委員会は入手している。リスクはLNTから推計できるものより小さいか存在しないかであり、あるいはむしろ低線量被曝は人体によい影響をもたらすこともある、という考えである。我々はこうした仮説も受け入れることはできない。たとえ低線量であっても何らかのリスクがあるらしいことを示す情報の方が優勢なのである。この「要約」で行った単純なリスク計算で示したように、低線量のリスクは確かに小さい。そうは言うものの、我々の採用したがんのリスクの基本モデルでは、たとえ被曝線量が少なくても少ないなりに発がんはもたらされるのである。
 結論を導くにあたってBEIR Ⅶ委員会は、低線量においてしきい値が存在することや人体影響が低減することを論じた論文をレビューした。そうした論文の結論は、非常に低い線量での被曝は無害であるかあるいは有益でさえもある、というものだった。これらの研究は、生態学的な研究(特定地域に着目した疫学的研究)であるか、人体の全体をそれで代表させることはできない部分について得られた発見を引用している研究であった。
 生態学的研究は広範な地域特性の関連を調べるものであり、場合によっては、より精密な疫学研究が示す結果と比較するとがんの発症率がうんと大きくなったり小さくなったりすることがある。皆が合意できる見解は、研究の全体を見渡してみて初めて見出すことができる。そのようにして我々が得た見解は、電離放射線の健康リスクは、そのリスクは低線量では小さいわけだが、やはり被曝線量の関数になっている、ということである。
 疫学研究でも実験研究でも、なんらかの相関が見出せる線量域なら線形モデルと矛盾するものは見出されていない。電離放射線の健康影響の主だった研究は1945年の広島・長崎の原爆被爆生存者を調べることで確立された。それらの生存者のうち65%が低線量被曝、すなわち、この報告書で定義した「100mSvに相当するかそれ以下」の低線量に相当する。放射線にしきい値があることや放射線の健康へのよい影響があることを支持する被爆者データはない。他の疫学研究も電離放射線の危険度は線量の関数であることを示している。さらに、小児がんの研究からは、胎児期や幼児期の被曝では低線量においても発がんがもたらされる可能性があることもわかっている。例えば、「オックスフォード小児がん調査」からは「15歳までの子どもでは発がん率が40%増加する」 ことが示されている。これがもたらされるのは、10から20mSvの低線量被曝においてである。
 どのようにがんができるかについて線形性の見解を強く支持する根拠もある。放射線生物学の研究によれば、「可能な限り低い被曝でできる1本の放射線の飛跡は、標的となる細胞の核を通過して細胞のDNAを損傷する可能性が低くても一定程度はある」 。この損傷の一部には、DNAの短い部分に複数の損傷を起こす電離の「突出」があり、修復しにくく、まちがった修復が起こりやすい。委員会は、それ以下では発がんリスクをゼロにするしきい値を示す証拠はないと結論した。

結論

 低LETによる低線量被曝の健康影響をどう理解するかについては難題をかかえてはいるものの、最近の研究のおかげで結論を述べても大丈夫な点も出てきた。BEIR Ⅶ委員会の結論は次のとおりである。電離放射線の被曝とそれによって誘発された人間の固形がんの発生の間には線形の線量-応答関係が成り立つ、という仮説は最近の研究が示す科学的証拠と矛盾しない。当委員会は、それ以下だとがんは誘発されないというしきい値が存在するとは考えないが、ただ、低線量域でのがんの誘発はあっても少ないだろうとみなしている。当委員会は、他の疾患(例えば心臓病や脳卒中等)は高レベルの被曝によって引き起こされるとみなしてはいるが、低線量被曝とがん以外の疾患の間にもしかして成り立っているかもしれない線量-応答を評価するにはもっと多くのデータが収集されねばならないと考えている。さらに付け加えるなら、被曝した親が子供を持つとき(放射線被曝で引き起こされた突然変異によって)子どもの健康に悪影響が出ているという事実は見出されていないが、マウスや他の動物においては放射線被曝によって子孫に影響の出る突然変異がもたらされることを示す大量のデータが存在する。したがって、人間だけがこのような影響を免れているだろうと考えられる理由はない。

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